アジアとの近接性
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成長をアジアに求める
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本年6月に閣議決定された元気な日本を復活させるシナリオとしての「新成長戦略」では、今後2020年度までに年平均2パーセントの実質的な経済成長を目指している。その設計図となる7つの戦略分野のひとつには、アジアの成長を取り込むための国内改革の推進、ヒト・モノ・カネの流れの倍増がうたわれている。

先ごろアジア開発銀行(ADB)から発表された2010年の実質経済成長率の見通しによると、日本などの先進国を除くアジア太平洋地域では、7.9パーセントの成長が予想されており、欧州に発した財政危機もアジアの成長には大きく影響していないように見られる。アジアの成長性を考えると今後日本が健全な成長を維持するためには、アジア経済の活力と一体化することで、自らの発展の活路を見出すことが不可欠であることは間違いない。九州の持続的な成長の鍵はアジアの中に生きることにある。

一般的に日本の1割経済といわれてきた九州域内総生産の全国比は、過去10年間名目で8.5〜8.7パーセント程度を推移しており、実際には1割に届いていない。さらには自動車アイランドとしての発展にブレーキがかかることで、自動車産業への過度の依存のリスクも明らかにされた。今後の成長に向けて、新たな取り組みが求められている。


近隣諸国との貿易に目を向けると、1998年から2008年までの10年間で、九州と中国との貿易活動は、金額ベースで5.1倍、韓国との間では3.0倍に伸張している。この貿易額の増加は、日本全体の中国との4.7倍、韓国との3.2倍に比べても特に際立っているとはいえないし、同じ期間の中国と韓国間の貿易額の9.1倍の増加に比して、大きく遅れをとっているという現状がある。九州のアジア度は思うほど高くはない中で、今後アジアの中に生きるとすれば、どのような課題があるのだろうか。

 
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