新たな段階を迎える九州の訪日外国人観光
訪日外国人市場の実態 space3
■九州の訪日外国人の市場規模は1,203億円、波及効果1,512億円
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アジアからの訪日外国人は増加傾向にあるが、外国人は九州でどのような消費行動をとっているのだろうか。観光庁「訪日外国人の消費動向調査(第1回及び第2回)」をもとに推計すると、九州の訪日外国人の観光消費額は1,203億円、経済波及効果は1,512億円となった。これにより、17,584人の雇用を誘発している(図表3)。九州における訪日外国人の経済効果(2010年)
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日本人を含めた九州7県の旅行消費額は2.4兆円(九州経済調査月報2010年9月)と試算されるため、訪日外国人の消費額は観光消費額全体の5.0%を占めることになる。となっていくことが見込まれる。

■自由度高い九州旅行
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訪日外国人の消費額を来訪地域別にみると、九州の訪日外国人の1人当たりの消費総額は15.2万円、北海道が19.2万円、関東が21.2万円、沖縄は14.8万円であった。九州・沖縄は日本の中では低い。言い換えると、それだけ低価格な旅行ができると同時に、工夫次第ではもっと消費を喚起することができる地域である。
料金の安さは、アジアとの近さから交通費やパック旅行費が安いことに起因している。パッケージツアー費と往復航空運賃のいわゆる「旅行前の消費」は、九州は全消費額の約48%であるのに対し、北海道旅行は約69%を占めている。九州はどの地域よりも「旅行中の支出」の割合が高いという特徴がある。
旅行中の支出額は九州の8万円に対し北海道は6万円となった。旅行中の消費として九州で消費額の割合が北海道を上回るのは、宿泊料金や飲食費である。低価格とはいえ、宿泊や飲食の選択の自由度が高く、多様な宿泊施設や食を楽しむ傾向がうかがえる。
北海道の場合、パック旅行の割合が75.4%であるのに対し、九州は24.8%程度であり、個人旅行が進んでいる(観光庁「訪日外国人消費動向調査」)。九州の訪日外国人旅行者は、旅行社で決められた観光施設や宿泊施設に旅程が限定されない構造となっており、域内の宿泊事業者や運輸業者のビジネスチャンスが広がっていることを示している。

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1.九州アジアインバウンド時代の到来

3.国内有数のインバウンド拠点へ

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