九州の活力支える中小企業
「転業」も起業の一形態 space3
■「転業」も起業の一形態
space3
2011年度版の中小企業白書の特徴のひとつは、企業の転業に相当のページ数を割いている点。日本の開業率は一ケタ台の前半で長期低迷を続けている。だが、白書は転業もまた新分野に参入する「起業」の一形態と捉える。特に「製造業内では活発に転出入が起こり、新陳代謝が起きていることがうかがわれる」と指摘する(資料4)。中小企業のメリットには意思決定の速さや小回りのきく経営といった点が挙げられるとし、転業の成功例やメリットとリスクも紹介している。
もっとも、電機や半導体、自動車を含めて日本経済をけん引してきた輸出製造業の多くはアジアなどの新興国と輸入面や海外市場において熾烈な競争にさらされており、この現実が近い将来に緩和する可能性は極めて低い。九州の経済を支えてきた製造業の多くもまた同様の環境にあり、中小企業もこれまでは低調だったグローバル展開に歩調を合わせられるかどうかが問われ始めている。
半面、グローバル化は地域に足場を置く中小企業にとってもみずから「空洞化」に踏み込む決断を少なからず迫る。九州が活力を維持していくためには、日本各地がそうであるように、経済構造の変化や地の利を生かした内なる成長の資源を改めて「開発」し、事業化できるかどうかがカギとなる。実はそうした九州の動きもすでに前出の「経済センサス」から垣間見られ始めている。
space3
製造業内の業種転換

space3

prev

「大震災」耐える九州の中小

観光や高齢化・医療に成長の芽

next