証券会員制法人福岡証券取引所(以下、福証)は、1949年の設立以来、企業が成長・発展していく上で必要な成長マネーを直接金融の形で資金調達する場を提供するとともに、投資家が安心して取引できるよう公正で透明性の高い市場を運営することを通じて、地域経済への貢献と投資家の保護に資するよう活動を行っております。
 こうした方針の下、福証では、九州やその他周辺地域の企業が株式上場する際のお手伝いをするとともに、投資家の方々に上場企業の業況を知っていただくための諸活動を行っております。今回はその一部を紹介させていただきます。

企業の成長過程において、設備資金の必要性等から円滑な資金調達が必要となる局面があります。このうち直接金融による資金調達の場を提供するのは証券取引所であることから、この機能を有用に活用いただくためにも、証券取引所への上場を促す仕組みやそれをサポートする施策が求められます。福証は企業の上場意欲を喚起し、上場準備を効果的に指導・サポートするために「九州IPO挑戦隊」事業に取組んでいます。

「九州IPO挑戦隊」においてはその入会企業を対象とし、上場準備に関する基本的な知識や事業計画の策定に関する技術の習得支援を目的に、2012年より「IPOチャレンジアカデミー」をスタートさせ、地域の産業育成機関やIPO関係機関(監査法人、証券会社、ベンチャーキャピタル等)と連携した取組みを行っているところです。

また2016年には、IPOに関する相談及びセミナー情報等の受発信がウェブサイトを通じて利用可能となる「九州IPO NAVIGATE」を開設するなど、様々な形で上場準備企業をサポートする態勢を整備しています。

それに加え、2017年11月及び2018年4月には、地域企業の株式上場を支援するために、九州7県、沖縄県、山口県、広島県に所在する銀行18行と「地域における企業の株式上場に向けた成長支援に関する協力協定」を締結し、上場を志向している各行の取引先を対象とした株式公開のためのセミナーの開催をはじめ、行員を対象とした株式上場の意義や上場実務に関する勉強会を開催するなど、銀行各行と連携して地場企業の上場を支援する体制を構築することで、新規上場の促進に取組んでいます。

一方、福証上場企業の事業内容や経営状態を知っていただくIR(インベスター・リレーションズ)の場として「福証IRフェア」を福岡県中心に開催しています。九州地域の投資家や株主の間では、上場企業に関する情報に生で接する貴重な機会として、毎年多くの方々にご来場いただいています。

また、福証の単独上場会社で構成する「福証単独上場会社の会(単場会)」が実施している当「IR NAVI福証」や、株式の流動性向上のための取組み等に対する支援、協力を実施しています。

我が国が持続的に成長するためには、地方に活力が生まれ、経済全体を下支えできる環境整備が重要です。九州及びその周辺地域の企業が、株式上場を契機に更なる成長を実現していくための支援を行うことは、直接金融を担う証券取引所としての使命の一つであると認識しています。企業の皆さまにおかれましては、株式上場を通じて、円滑な資金調達と経営管理体制の強化等を進め、世界へ飛躍する企業へとステップアップしていただけるよう念願しています。そして、投資家の皆さまが福証において安心して売買取引を行っていただけるよう、引続き適切な上場審査や市場取引の公正性確保等に努めてまいります。